出会い系公式アプリ

「出会い系公式アプリってなんやろ?」と某出会い系サイトで知り合ったサクヤちゃんが聞いてきた。
サクヤちゃんは昨年に就職のために関西の方から上京してきて、こちらでの友達作りのために出会い系を始めたらしい。セフレが目的ではなかったのでいわゆるヤリモク相手を削除していったら僕くらいしか該当する相手はいなかったそうだ。まあ、僕もあわよくばセックスまでと考えていることは事実なのだが、そんな理由を聞いたらエロには走れないなあ、と禁じ手にされた感じがした。
で、今は軽いメシトモである。ひとりでは店に入れない性質らしくて「付き合ってくれて助かるわー」といつも感謝されている。
飛びぬけた美人というわけではないが、ショートカットの隙間から見せているうなじがちょっとエロっぽい女の子である。サクヤちゃんが髪をかき上げると僕もムラッとくる色気はあるのだが、それ以上に食い気の方が勝っていて、ご飯を一緒に食べるパートナーが見つかって安心しているのかモリモリとメシを食っているサクヤちゃんを見ていると、その気が削がれてしまうのは確かだ。
出会い系公式アプリとは、マジレスするならば風営法に届け出をしているかどうかなんだろうけど、出会い系アプリを使う時にそこまでは気にしない。それでもアングラではなく広告も見かけるサイトなので、たぶん公式なのだろう。
ワクワクメールアプリ
「公式で出会ったんやからな。エロいことしたらあかんで」と、サクヤちゃんは笑っていた。
つまりは援助交際のような売春の温床になることを防ぐための届け出なんだろうが、そうして出会った二人が何をしようが運営は知る由もないし(明らかな買春目的は脱会させたり出禁にしたりするだろうけど)、出会ってからは本人たちの意思次第だろう。それは公式も非公式もない。出会うまでが公式の仕事なんだから、出会った後でどう関係が発展するかどうかは本人たち次第であり、公式が関与する余地はなかろう。
と言うわけで、出会って一か月もたつんだから、サクヤちゃんともそろそろ一晩一緒に過ごしてもいいのではないか?と最近はさりげなく口説きに入っていたりもする。
するとサクヤちゃんは含み笑いを携えながらこう返してきた。
「でもまあ、うちもメシ代助けてもらってるんやから、援助交際やねー、ごめんな公式」
食事援で僕と付き合っていたんかい!
ただまん
援デリ